3.「若大将シリーズ」大学生編VOL:1

2004.10.14アップ゚
2007.10.27改訂
(文中敬称略)
東宝映画『若大将シリーズ』大学生編作品編VOL:1

『若さだ 恋だ! 魅力加山雄三の痛快カレッジ・ライフ』
大学の若大将

大学の若大将

●データ:‘61年7月8日封切 東宝スコープ:82分 併映作品:香港の夜
製作:藤本真澄
監督:杉江敏男
●興行成績 推定番組配給:2億8900万円
推定入場人員:387万人
●主なキャスト
田沼雄一/(加山雄三)・田沼久太郎/(有島一郎)・田沼りき/(飯田蝶子)・田沼照子/(中 真千子)・中里澄子/(星 由里子)・団野京子/(団 令子)・北川はるみ/(北 あけみ)・多胡 誠/(江原達怡)・石山/(田中邦衛)・野村社長/(上原 謙)・野村千枝子/(藤山陽子)・石脇教授/(左 卜全)・植木屋半七/(藤原釜足)・女房みね/(菅井きん)・白バイの警官/(堺 左千夫)
●あらすじ
京南大学水泳部の田沼雄一は、明治時代からの歴史を誇る、すきやき屋『田能久』の若旦郡である。
父親の久太郎は昔気質の頑固者で、最近は商売仇のステーキハウス『黒馬車』がぐんぐんのしてくるので機嫌が悪い。
おまけに雄一が黒馬車で、歌手のはるみと仲良く歌っているとあってカンカンに怒った。
そんな時、祖母のりきがいつも雄一の味方となって、父と子の仲をまるくおさめていた。
水泳部主催のパーティの日。雄一は同級生の団野京子や、はるみとばかり踊るので、石山製菓のキャンデー・ガールの中里澄子は面白くない。
その夜、雄一は店の肉を持ち出して部員達にオゴってしまったため、とうとう久太郎に勘当されてしまった。
雄一は、夏季休暇を幸いに、芦ノ湖へアルバイトに出かけた。
親友の多湖も、アルバイトでデパート会社の社長の野村家の別荘の管理人をしていた。
雄一は、ボート小屋に泊りこみ、ボートの貸し出しと看視人をやっていた。
澄子も出張でビーチハウスに来ており、はるみも湖畔ホテルで歌っていた。
石山製菓社長のドラ息子で、雄一の同級生の石山新次郎は澄子に惚れていて、澄子をヨットに誘った。
ヨットの中で新次郎が澄子にケシカラン振舞いに出た時、雄一が澄子を救った。雄一は、自分が本当に愛しているのは澄子だとその時に悟った。
カラリと晴れたある日、雄一は転覆したボートから野村父子を救った。
夏休みが終り、水泳部の合宿が始ったある日、野村社長より娘の千枝子を嫁に貰ってくれるよう雄一は言われた。
多湖が千枝子を愛していることを知った雄一は、見合いの劇場に多湖を連れて行き、野村社長に『千枝さんの相手に相応しい人はこの人です』といって多湖を紹介した。
そんなことを知らない澄子は、大むくれである。
そんな澄子に新次郎が言い寄った。澄子を乗せた新次郎の車は、通りがかりの、りきを跳ね飛ばした。
雄一の輸血でりきは危機を脱した。そして、澄子の誤解もとけた。
雄一は急いで、対抗戦の始っているプールへ帰っていくのだった。
●楽曲リスト 大学の若大将、夜の太陽、俺たち河童の子

銀座の若大将

『爽快!加山の直滑降!若さと恋のカクテルに酔おう!』

銀座の若大将

●データ:‘62年2月10日封切 東宝スコープ:94分 併映作品:明日ある限り
製作:藤本真澄
監督:杉江敏男
●興行成績
推定番組配給:1億9300万円
推定入場人員:260万人
●主なキャスト
田沼雄一/(加山雄三)・田沼久太郎/(有島一郎)・田沼りき/(飯田蝶子)・田沼照子/(中 真千子)・中里澄子/(星 由里子)・団野京子/(団 令子)・北川きみ子/(北 あけみ)・石山新次郎/(田中邦衛)・江口 敏/(江原達怡)・石脇教授/(左 卜全)・大森夢子/(久慈あさみ)・島川金五郎/(上原 謙)・島川信子/(藤山陽子)・宏/(堺 左千夫)
●あらすじ
京南大学の音楽部員の田沼雄一は、スキヤキ屋『田能久』の若大将。
大学の人気者でけんかも大好き。
ふとしたことから、雄一はファッション・ショーでのバンド演奏を頼まれた。
その当日、きらびやかな舞台では雄一がバンドを率いて歌っている。
そんな雄一の若々しい姿に目をとめたのは、中里澄子である。
彼女はラベル洋装店のお針子、雄一が新聞部の団野京子と広告を取る為に、ラベルに行ったときから心をひかれていたのだ。
だが、今日もまた雄一が京子と一緒にいるのをみて、がっかりする。
一方、雄一の留守中、家には祖母の幼な友達で京南大学の石脇教授が、雄一を拳闘部へ入れるよう説得に来ていた。
意気投合したりきは、父の久太郎に内証で雄一をくどいた。
翌日から、雄一の激しいロード・ワークが始まった。
雄一が、無断で拳闘部に入ったのを知った久太郎はかんかん。
身のためと、雄一をついにあるレストランの見習コックに出した。
ある日、ラベルで仕事中の澄子の耳に聞き覚えのある音色が……。
ライバルがあってはと、雄一のことをすっかりあきらめていた澄子ではあったが、みると路地向うの窓辺でコック姿の雄一がギターを抱えていた。
窓をへだてて心を通わせる二人……。
やがて新学期。
京南大学では、待望の拳闘部の対抗試合が始まった。
リングの上では、雄一が下馬評の高い熊田と苦闘を演じている。リングサイドでは必死の声援を送る澄子。
そしてついに雄一の手が高々と挙げられた。
喜びに我を忘れた澄子は、恥らいも忘れて雄一の胸に飛び込むのだった。
●楽曲リスト
夢をえがいて、星空

日本一の若大将

『夏の太陽は俺のもの!若さだ!恋だ!スポーツだ!』

日本一の若大将

●データ:‘62年7月14日封切 東宝スコープ:96分 併映作品:香港の星
製作:藤本真澄
監督:福田 純
●興行成績
推定番組配給:2億9300万円
推定入場人員:347万人
●主なキャスト
田沼雄一/(加山雄三)・田沼久太郎/(有島一郎)・田沼りき/(飯田蝶子)・田沼照子/(中 真千子)・中里澄子/(星 由里子)・越智英子/(田村奈己)・南野明子/(北 あけみ)・大原美幸/(藤山陽子)・石山新次郎/(田中邦衛)・江口 敏/(江原達怡)・張山/(堺 左千夫)・滝沢/(中丸忠雄)・石山教授/(上原 謙)・卜庵和尚/(左 卜全)・与太者風の男/(二瓶正也)・世界女子水上スキー・チャンピオン/(ビッキー・バン・フック)
●あらすじ
若大将の田沼雄一は、スキヤキ屋『田能久』の一人息子。
京南大学四年生で、マラソン部のキャプテンだ。
秋の全日本マラソン大会を控えて、トレーニングに余念がない。
マネジャーの江口が実家からの仕送りがストップして弱っているのを見て、雄一は、『田能久』へ住み込みアルバイトをさせてやった。
ある日、マネジャーをバトンタッチされた青大将の石山と銀座へ出た若大将は、メトロ運動具店の女店員中里澄子をカミナリ族から助け、澄子にひと目惚れした石山は四百万円のモーターボートを注文してしまう。
一方、『田能久』で働く江口は若大将の妹の照子に首ったけ。
それを知った若大将は、父のお膳立てした照子の見合いをブチこわし二人を結ばせてやる。
そこへ青大将が小遣いを使いすぎて勘当されたといって転がり込んできた。
青大将がボートの残金を払わないので澄子が困っているのを知って、若大将が払ってやった。
気前のよい、おりき婆さんが父の銀行預金をこっそりおろしてくれた金だ。しかし、それがバレて若大将は勘当をいい渡された。
夏休みがきて、芦ノ湖畔で合宿生活が始まった。
月明の夜、近くのホテルへ仕事にきた澄子と若大将のボートが、愛の波紋を描いた。
水上スキー・コンテストで優勝した若大将は、スポンサーの社長令嬢美幸から十万円の賞金をもらうが、悪質な週刊誌のトップ記事になったことから若大将と美幸の仲を誤解した澄子は、本当は大好きな若大将にそっぽを向いて、青大将とデートを重ねるのだった。
やがて、全日本マラソン大会の日がきた。
澄子への失恋の痛手のため、若大将の足はスタートから重かった。
が、すべてが誤解と知った澄子、父と祖母おりきの必死の声援で、若大将は猛然とピッチをあげ、ゴールに飛び込んだのである。
●楽曲リスト
日本一の若大将、ひとりぼっちの夜、青い月影


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